秋といえば「実りの季節」。稲刈りや果物の収穫が話題にのぼりますが、実は葉物野菜も秋にぐっとおいしさを増すことをご存じでしょうか。その代表格が 春菊 と ほうれん草 です。
秋から冬にかけてが“旬”の理由
春菊やほうれん草は、涼しい気候を好む葉物野菜。夏の暑さを過ぎ、朝晩が冷え込む頃から葉に栄養をしっかり蓄え、香りや甘みが増していきます。特に秋の葉物は、冬に比べて繊細な風味とやわらかさが魅力。生でも加熱でも、クセが強すぎず食べやすいのが特徴です。
春菊 ― 香りで料理を引き立てる名脇役
春菊は独特の香りとほろ苦さが特徴。鍋料理に欠かせない存在ですが、サラダや和え物にすればさっぱりとした風味が楽しめます。βカロテンやカルシウムが豊富で、免疫力を高める食材としても注目されています。秋の鍋シーズンに向けて、食卓に積極的に取り入れたい野菜です。
ほうれん草 ― 栄養たっぷりの万能野菜
一方のほうれん草は、“鉄分の王様”とも呼ばれるほど栄養価が高い野菜。鉄分や葉酸に加え、ビタミンCや食物繊維も含まれており、夏の疲れを癒して冬に備える体づくりをサポートしてくれます。おひたしやソテー、スープにしても美味しく、冷凍保存もできるので常備野菜としても心強い存在です。
秋の食卓に彩りを
実りの秋と聞くと、どうしても芋や栗、果物に目が行きがちですが、葉物野菜も忘れてはならない季節の主役です。鍋に春菊をひとつかみ、お弁当にほうれん草のおひたしを添えるだけで、食卓はぐっと秋らしく彩られます。旬の力を取り入れて、心も体も温かい季節を迎えましょう。