従来の“農家、福祉、消費者、社会”の四者に“企業の健康経営”を加えて五方良しのモデルへ進化した「やさいサポーターズ」。その最大の強みは驚異の定着率92%(2023年4月〜2024年3月実績)にあります。
なぜ92%?「働きやすさ」「やりがい」「安定感」を両立
- 専門スタッフによるきめ細やかな支援体制:
各農福ポート(拠点)にはコーディネーターとサポーターが常駐し、初動から農作業の説明、メンタルケア、送迎まで一貫してサポート。 - 農福連携のマッチング精度:
「農業に意欲と適性のある障がい者」と「人手不足の農家」をJAグループが精査しマッチング。職場環境や作業内容は地元農家と協議の上、指示内容の分解も徹底。 - 低負担・高やりがいの構造:
野菜栽培は単純作業中心で業務ハードルが低く、自分が育てた野菜が健康社食として企業で消費される流通も提供。
五方良しの構造:みんながつながる多重価値
- 障がい者:
就労継続・社会参画・自信 - 農家:
安定した担い手確保・効率化 - 企業(導入社):
障がい者雇用支援・健康経営推進(OFFICE DE YASAI無料導入) - 消費者(社員):
新鮮野菜の健康社食で満足度向上 - 地域社会:
人手不足解消・地域交流促進
このように五者が価値を受け取りながらつながる仕組みが、定着率の高さを支える根幹です。
社会背景と広がる可能性
- 法定雇用率の引き上げ(2026年までに2.7%)に対応し、企業の障がい者雇用ニーズにマッチ。
- 既に全国約50社・250名が参加中(2025年7月時点)。
- 導入企業は初期・月額費用抑制で手軽に始められるため、参入障壁が低い点も強みです 。
やさいサポーターズが開く次の展望
全国展開の加速
農場拠点の拡充と企業導入企業数の増加に注力 。
商品ラインナップ拡充
OFFICE DE YASAI用の加工品(例:「1/3日分の野菜が摂れる具だくさん豚汁」)開発が進行中。
地域農家・JAとの連携深化
地元農家との協業により、地域活性化や農業支援体制の底上げを実現
全国化する“五方良し農福”の鍵
「やさいサポーターズ」は、単なる障がい者雇用支援ではありません。人手不足に悩む農家、CSR・健康経営を推進する企業、健康志向の社員、そして社会全体にまで価値を還元する“五方良し”モデル。その成功の背景には、きめ細やかなサポート体制と誰も置き去りにしないマッチングがありました。
次の一歩として、各自治体や企業がこのモデルを導入・展開することで、農業・福祉・企業・地域が共に育つ地域づくりが全国で加速すると期待されます。